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業績向上のヒント

スポーツが新しいビジネスになる

明治以来、日本のスポーツは学校体育として発展してきました。ですから、スポーツショップの皆さんは、学校をお客様として成長をしてきた経緯があります。ところが、最近ではその肝心の学校や学生の数が減っています。そして、その学生たちは、今までのように学校の部活だけでスポーツをしていくのでしょうか。おそらく、これからは必ずしもスポーツは学校でするものではなく、地域のクラブに活動の場が移っていくことも考えられます。ですから、学校だけを相手にしていると、お客様は減る一方です。地域のクラブを積極的に掴まないといけない時代になっていくでしょう。

また、今はまだ、多くの競技が実業団チームとして企業に支えられています。これは、企業の広告宣伝費です。しかし、賢い企業は、きっとスポーツをビジネスにすることを考えます。ファンや観客を増やして、収入をあげる仕組みを考えるでしょう。もしかしたら、アマチュアリズムの聖域である高校野球だって変わるかもしれません。いえ、その前に大学野球がビジネス化することでしょう。

そして今、そのスポーツをビジネスにしようとしている業界の人たちがいます。それは、IT業界の人たちです。いえ、ネットショップではありません。IT企業がスポーツ市場を狙っています。なぜでしょうか。それは、スポーツがデータの宝庫だからです。これまで、いろいろなスポーツが、データの蓄積をしてきました。選手のデータ、チームのデータ、技術のデータ。多くのデータを戦略戦術の組み立てに活かす努力をしてきました。このデータは、IT技術の得意とするところです。ですから、ITとスポーツとは、とても相性が良いのです。データを活かしてビジネスをしようというわけです。

そして、その先頭を走っているのが、ドイツの大手IT企業SAPです。SAPは、プロスポーツチームの試合や個々の選手の動きをデータ分析して情報を提供しています。さらに、選手個人の弱点を分析して、その技術強化を図るプログラムを提供しているIT企業もあるようです。もちろん、すでに日本でもそうした企業が現れています。データをうまく使えば、チームや選手が試合に勝つ戦略を組んだり、技術を向上させたりすることが出来るので、このサービスがビジネスにならない筈がありません。

このことはスポーツショップにもチャンスがあります。例えば、そのデータ分析によって、チームや個人に合った適切なスポーツ用品やサプリメントが提供できるといったことです。また、今でもお店でスイングの分析やランニングデータを使ったアドバイスはされていますが、チームの戦略分析まではされていません。きっと、早い時期にお店でも分析が出来るようになると思います。まさにスポーツとITとの融合が始まっているのです。ここをチャンスとばかりに、多くの企業がなだれ込んで来ます。ぜひ、新しい流れを見逃さないで、商売にしていきましょう。