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業績向上のヒント

スポーツ用品業界10年後の展望

今回は、スポーツショップの10年後はどうなっているかを予測してみたいと思います。
スポーツ用品業界のこの10年間を見てみますと、いろいろな変化がありました。「大型スポーツ店の市場拡大」「中小スポーツショップの減少」「ネットショップの増加」「メーカー直営店の増加」「メーカー勢力地図の変動」「新興ブランドの台頭」「卸業の不振」といったことがあげられますね。今も刻々と世の中は変化していっています。

そして、業界は何となく行き詰まった状態です。しかし、このままで終わるとは思えません。2020年に東京オリンピックが開かれることは、業界にとって大きなチャンスです。また、国がスポーツ産業の振興に力を入れていくことが決まっています。現在5.5兆円のスポーツ産業市場を2020年には10.9兆円に、2025年には15.2兆円にする方針です。その中のスポーツ用品市場は現在の1.7兆円から2025年に3.9兆円を目標にすると発表されています。きっと、さまざまな手が打たれるに違いありません。

もちろん、国の政策を待っているだけではいけません。業界自ら努力をする必要があります。メーカーさんや問屋さんも様々な手を打たれることでしょう。問題はスポーツショップです。それも特に中小のスポーツショップは将来に向けて手を打つ必要があります。今、中小のお店では世代交代が進んでいます。うまく世代交代が出来ているところとそうでないところとでは、今後において明暗が分かれていくことでしょう。また、時代の波に乗れているお店とそうでないお店があります。経営能力の差によって、どんどん淘汰が進むことでしょう。

そんな中で、きっと近い将来新しい業態のスポーツショップが生まれてきます。例えば、スポーツ用品の修理や加工専門のショップが出てきてもおかしくはありません。また、高齢者専門のスポーツショップも需要がありそうです。今までとは違った方法でレディース専門のスポーツショップを成功させるところが出てくるでしょう。商品を陳列しないで、パソコンやタブレットだけを置いて販売をする店も現れるかもしれません。カスタマイズ商品だけを扱うお店だってありそうです。各種スポーツの教室やツアーを販売するお店も出てくるかもしれません。

いずれにしても、斬新なアイデアを持った若い経営者が出てきます。残念ながら、現在のスポーツショップの多くは進化や変化を忘れたガラパゴス状態です。ここに大きなビジネスチャンスがあります。革新的で、多様化したお店が出てこなくてはなりません。そうなれば、スポーツ用品業界はもっと活気が出てきます。つまり、自らの手で業界に革新的な風を吹き込むことが、皆さんに与えられた役目です。そして、そんな時期が来るのが近い気がしています。期待とともにスポーツショップの将来を予想してみました。